【質問例】
・取引先からの依頼により、取引先に訪問する社員を接種者・非接種者で区別することは法的に問題ないか
【回答例】
・業務上の必要性(≓合理的な理由)があるか、他に有効な方法がないかによる。
基本的には、マスク着用等、従前有効とされてきた方法を踏襲する限り、区別にさしたる合理性はないと解され、本人の意向を無視して措置すれば、業務命令権の濫用、人格権侵害などとされる可能性がないとはいえない。
ただし、前述の私見4基準(ワクチン接種のメリット・デメリット等にかかる科学的解明の程度、政府の見解、本人の不特定多数との接触度合い等)も影響するだろう。
<執筆者>
三柴 丈典(近畿大学法学部教授)